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殺人捜査 |
1970年 イタリア 犯罪
<監督>エリオ・ペトリ
<キャスト>ジャン・マリア・ヴォロンテ , フロリンダ・ボルカン
<ストーリー>
ある男(ジャン・マリア・ヴォロンテ)が愛人(フロリンダ・ボルカン)を殺害する。しかし、奇妙なことに、わざと自分の痕跡を残し、自分自身で、警察に電話をする。男は、その後、家を出て、警察署に向かう。実は、その男は、ローマ市警の本部長だったのだ。そして、何食わぬ顔をして、自分の起こした殺人事件の捜査現場に向かう・・・。
<感想>
この奇妙な展開に度肝を向かれました。最初、いったいどういう意味なのか、どうするつもりなのか、さっぱり、分かりませんでした。
殺人を犯した後、わざわざ指紋を付けたり、靴の足跡を残したり、まるで捕まりたがっているようです。
でも、そういうわけでもなく、また、いつもの仕事にそのまま戻るわけですよ。全く理解不能です。その後も、ますます理解不能な行動が続きます。
でも、な〜んと、この作品、この年のアカデミー外国語賞を受賞しているんですよ。ずいぶん難解で、奇妙な映画が選ばれたんですね〜。
愛人を殺す警察本部長役のジャン・マリア・ヴォロンテは、なかなかダンディーな役者さんで、スーツ姿もビシッと決まっています。ですが、愛人といるときは、変態的・・・(^^;。カメラワークも、変態的。
見ているうちに、彼は、狂っているのだと、確信さえしてしまいました。
そして、驚いたことに、この映画の結末は、犯人の思ったとおりに運んでゆくようなのです。
こういう逆説的な結末になるのは、権力への皮肉というわけでしょうか。
ラストはカフカで締めくくられるのですから、やっぱり私の理解の範囲を超えています(^^)。この映画は、時代背景と共に、考えると、より分かりやすいのかもしれません。
難しい映画がお好きな方へ・・・。(2006,10,06)
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