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スラムドッグ$ミリオネア      


2008年 イギリス・アメリカ 犯罪・ロマンス   

<監督>ダニー・ボイル
<キャスト>デヴ・パテル , フリーダ・ピント , イルファン・カーン

<ストーリー>
クイズ$ミリオネアに出演した青年ジャマール(デヴ・パテル)は、次々とクイズを正解したため、番組終了後、警察に逮捕されてしまう。スラム出身の彼が、クイズに正解できるわけがなく、何らかの不正をしたという疑いが掛けられたのだった。そこで、彼は、刑事(イルファン・カーン)に、クイズに正解した理由を語り始める・・・。

<感想>
アカデミー賞で作品賞を含む最多8部門を受賞した話題の作品です。
他にも数え切れないほど多くの賞を受賞したわけですが、それが十分納得できる、すばらしい作品でした。

映画の冒頭から、完全に映画の世界に没頭してしまいました。
どうして彼が、拷問を受けているのか。しかも警察で?!
その謎がクイズミリオネアの進行と共に、徐々に明かされてゆきます。

インドの十数年前の状況。そして、ジャマールのたどったスラム街での生活と、生きてゆくための知恵。それら一つ一つが、丁寧に描かれます。
監督の持ち味である疾走感も駆使されていて、スピード感に溢れ、とても多くのことが描かれているのに、メリハリがきいてスッキリとまとまっていて、感動的。音楽も良くて、本当に、言うこと無しの傑作です。

主人公のジャマールと、兄のサリーム。そして、女の子のラティカ。それぞれに、子役から大人まで三人ずつが演じていましたが、それぞれ面影が似ているせいなのか、戸惑うことがありませんでした。
そして、それら子役たちの目が、なんて大きくて、輝いていることでしょう!
彼らの生活は、日本では考えられないほど悲惨です。それでも、子供たちは、たくましく生き抜く、知恵と、生活力が溢れていました。
それは、主演のデヴ・パテル君の目も、同じで、どんなに痛めつけられても、自分の信念と、想いを貫こうとする強さが印象的でした。

ラストは、みんなそろってのダンスシーン。これは、ダニー・ボイル監督のインド映画へのオマージュでしょうか。映画の締めとしては、これまた、言うこと無しのシーンでした。

2000万ルピー(日本円だと4000万円ほど?)のかかった最終問題は、日本では考えられないような簡単な問題で、伏線があったとはいえ、ここだけ拍子抜けだったのですが、まあ、そんなことは、ご愛敬ですか。いつもは、映画の評価は、5点満点なのですが、あんまり感動したので、今回6点、付けてしまいました(^^)。(2009,04,24)



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