戦場のアリア           |  
  
2005年 フランス・ドイツ・イギリス・ベルギー・ルーマニア 戦争
  
<監督>クリスチャン・カリオン  
<キャスト>ダイアン・クルーガー  ,   ベンノ・フユルマン  ,   ギョーム・カネ  ,   ダニエル・ブリュール  ,   ミシェル・セロー   
  
<ストーリー> 
1914年、第一次世界大戦下のフランス北部の戦地、デルソーでは、フランス・スコットランド連合軍と、ドイツ軍の戦いが続いていた。クリスマスの夜、ドイツ軍兵士、ニコラウス(ベンノ・フユルマン)は、祖国からやってきた妻であり、ソプラノ歌手であるアナ(ダイアン・クルーガー)と、皇太子の前で歌うことになった。歌声は、敵陣にも聞こえ、連合軍の兵士達も合唱し始める・・・。
  
<感想> 
あまりにも奇跡のような出来事に、実話とは、信じられない思いで見ていました。
  
映画の冒頭で、当時は、子供の頃から、徹底した排他的愛国心教育を受けていたことを強調しています。 
確かに、この当時の戦争自体は、人海戦術で、まさに人と人との殺し合い。よほど教育されていないと、何の怨みもない目の前の人間を、敵国人だということだけで撃ち殺したりは出来ないはずです。 
そんな悲惨な戦いをしていても、やはり、心の奥底では、そんなことは、望んでいなかったということなのでしょう。
  
クリスマスという特別な日に、敵と味方が、歌を歌いあい、酒を酌み交わす。戦争中にも関わらす、まだ人の心に余裕というか、心を触れ合わす気持ちが、まだ存在している時代だったということでしょうか。 
しかも、この映画に描かれた奇跡のような出来事が、一カ所ではなく、数カ所で起こったというのですから、現代の戦争と置き換えてみると、本当に、考えられないことです。
  
これも、共通の宗教があっての奇跡かと思われるのですが、ドイツ軍の将校は、ユダヤだと言っていたので、そうとばかりも言えないのかもしれません。ただ、ここに、仏教徒が参戦していたりすると、こんな奇跡は、起こらなかったのかもしれませんねぇ(^^)。
  
でも、確かに、このように、敵との間に人間として繋がりを持ってしまうと、もうそれまでのような戦いは、出来なくなるのが人情です。もちろん、士気なんて上がるわけがありません。だから、上官が、慌て、怒り、呆れる気持ちも、よく分かります。これでは、戦争になりませんからねぇ(^^)。
  
キャストは、各国の俳優が豪華共演していて、見応え十分。 
そして、アナ役のダイアン・クルーガーの綺麗なこと!!彼女は、現代よりも、クラシカルなメイクの方が、綺麗に見えますね〜(^^)。(2007,05,05)
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