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潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ      


1993年 アメリカ ロマンス

<監督>ランダ・ヘインズ
<キャスト>ロバート・デュヴァル , リチャード・ハリス , シャーリー・マクレーン , サンドラ・ブロック , パイパー・ローリー

<ストーリー>
元船乗りのフランク(リチャード・ハリス)の自慢は、若き船長だった頃に、ヘミングウェイとレスリングをしたこと。しかし、彼も、今や年老いて、誕生日に息子が会いに来てくれない寂しい境遇。そんなある日、公園で出会ったウォルター(ロバート・デュヴァル)は、毎朝、ベーコンサンドを食べるのが楽しみの孤独な老人だった。二人は、意気投合して、ウォルターの馴染みの食堂へと向かう・・・。

<感想>
老人フェチの私としては、見逃せないロバート・デュバル主演作です。そうそうたるキャストなのに、なんと日本未公開。日本では、老人映画は、ウケが悪いのかな。放映してくれたNHKBSに感謝!

今は亡きリチャード・ハリスが、ちょっとお下品で元気な老人を、かくしゃくと演じています。こんな困ったちゃん老人、いそうですよね〜(^^)。
本人は、若がって、やんちゃをして、周りからは煙たがられている存在。でも実は、孤独で寂しい老人だということは、本人が一番よく分かっているところが、切ないです。

片や、ロバート・デュバルは、というと、一見したところ、彼とは分かりませんでした。それほど、このウォルターに成りきっています。
度のきついメガネを掛け、ベレー帽をかぶった、おとなしい老人。ベーコンサンドを食べながら、パズルを解くのが一日の楽しみ。
この時、実年齢62歳のロバート・デュバルは、メイクと、演技で、見事に更に10〜20歳ほど老けました。
この演技が、凄いんです。ベーコンサンドを食べるだけのシーンでも、ゆっくりと、そして、しげしげと、ベーコンサンドを確かめて、やっと口に持ってゆく。本当に、老人って、こうなんですよね。慎重に、慎重に・・・。もう、あまりに見事で、恐れ入りました。

映画は、性格の違う二人の老人が、意気投合したり、ケンカしながら、自分たちに残された時間を精一杯、楽しく生きるという話です。
人間って、大人になっても、実は、中身は子供だったりします。きっと年寄りになっても同じで、この映画のように、中身は、子供のままなんだろうなと思います。
途中、ちょっとダラダラ感があるけれど、見て損はしないいい映画でした。
「スピード」で、ブレイクする前のサンドラ・ブロックが出ているのも、見所です。彼女、いい役をしてましたよ〜(^^)。
ただ、DVDはないらしく、見るならレンタルビデオだけのようです。(2006,11,01)



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