スティル・クレイジー |
1998年 イギリス コメディー・音楽・ロマンス
<監督>ブライアン・ギブソン
<キャスト>スティーヴン・レイ , ティモシー・スポール , ビリー・コノリー , ブルース・ロビンソン , ヘレナ・ベルイストルム , ビル・ナイ
<ストーリー>
1977年、伝説のウィズベック野外ロック・コンサートを最後に解散した人気バンド、ストレンジ・フルーツ。それから20年。キーボード奏者だったトニー(スティーヴン・レイ)はバンドの再結成の話を持ちかけられた。トニーは、当時のマネージャーだったカレン(ジュリエット・オーブリー)を探し出して、昔の仲間に声を掛けようと誘うのだが・・・
<感想>
ロックバンドとして、少しは名の売れた存在だった男たちの、20年後の姿・・・。
くたびれた中年男に成り果てた彼らは、しがないコンドームのセールスマンになっていたり、マルサに怯える男になっていたり、豪邸を売りに出していたり・・・。やはり、誰一人として、その後の人生に、満足している様子はなかった・・・。
しかも、かつてのファンがまだ彼らの全盛期を覚えていたりして、なんとも中途半端で、生きにくい状態。
そんな彼らが、かつての彼らの(栄光の)バンド再結成の話に、飛びつかないわけはありません。
でも、20年のブランクは、大きくて、再結成したものの、情けないやら滑稽やら・・・(^^;。思わず、見ながら寂しく笑ってしまいました。
しかも、再結成したって、結局どさ回り・・・。どうも、それほどすごいバンドでもなかったような・・・(^^;。
バンド名も、「ストレンジ・フルーツ」って・・・微妙だなぁ(^^;。
再結成された彼らに、欠けていたもの・・・それは、最もカリスマのあった、今は亡きメンバー、ブライアンだったのです。。。
悲壮感漂うストーリーなのですが、悲壮すぎて笑ってしまうところも多々ありました。
一番笑わせてくれたのがビル・ナイ演じるヴォーカルのレイ。確かに若い頃の彼は素敵です(若い俳優起用)。でも、50間近の彼が、若い頃と同じ事をしても、それは、滑稽で不気味なだけ。その悲しくて、おかしい演技に、大いに笑わせて貰いました。
クジラのように太ったドラムスのビーノも、可笑しかったですね〜〜(^^)。
そして、ラストには、思いがけないどんでん返しが待っていたのです・・・。
過去の栄光に、押しつぶされながら生きてきた男たちの、再生への挑戦を描いた、ちょっと切ない大人のコメディー映画です。(2007,06,04)
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