鈴木家の嘘          |  
  
2018年 日本 
コメディー      
  
<監督>野尻克己  
<キャスト>岸部一徳,  原日出子 ,  加瀬亮,  岸本加世子,  大森南朋
  
<ストーリー> 
鈴木家の長男で、長い間引きこもりの生活をしていた浩一(加瀬亮)が自殺した。そのショックで母親の悠子(原日出子)は、記憶を失ってしまう。家族は、彼女のために、浩一はアルゼンチンにいると嘘をつくが・・・。
  
<感想> 
コメディーかと思って見始めたのですが、冒頭のシーンから衝撃的で、体が固まりました。
  
同じように、家族のために他の家族が周囲を巻き込んで嘘をつくドイツ映画で、「グッバイ、レーニン!」というのがあって、こちらは本当にコメディーとして楽しく見ることが出来たのですが・・・。
  
本作は、人の死に関する嘘。 
死が家族に及ぼす影響について深く描いているので、笑うどころではありませんでした。 
特に、この映画のように、自殺による死では、周りの家族まで死に追い込みかねないわけで、見ているだけで、辛くて悲しくて、苦しかったです。
  
答えの出ない苦しみは、どうやって癒やしていけばいいのでしょうか。 
時間が解決してくれるのでしょうか。それとも、その苦しみと共に一生を過ごしていかなければならないのでしょうか。 
何をどうすれば良かったのか答えは出ません。家族の抱えていかなければならないものは、大きすぎるような気がします。
  
母親役の原日出子が、息子を思う母親を好演しています。(2021,04,18)
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