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誰も守ってくれない      


2008年 日本 サスペンス   

<監督>君塚良一
<キャスト>佐藤浩市 , 志田未来 , 松田龍平 , 石田ゆり子 , 佐々木蔵之介 , 津田寛治 , 木村佳乃 , 柳葉敏郎

<ストーリー>
小学生姉妹殺人容疑で、未成年の青年が逮捕された。刑事の勝浦(佐藤浩市)は、容疑者家族の保護を命じられ、容疑者の妹、沙織(志田未来)をマスコミから避難させようとするが、マスコミが執拗に追いかけてきて、なかなか振り切る事が出来ない。仕方なく、勝浦は、沙織を連れて、海岸にあるペンションに連れて行く・・・。

<感想>
予告編をだいぶ前から見せられていたので、あの女の子がどういう立場に立つのかが分かっていたため、冒頭の数分間だけで、もう、涙が出そうになりました(TT)。

容疑者家族への世間の風当たりが強くて、加害者宅への取材はやめようという風潮も、一時はあったように思うのですが、この映画の様子では、もはや、そんなことを考えるマスコミは、いないようですねぇ。
そればかりか、ネット社会になって、一般の人たちが加わっての、バッシングが、さらにひどくなっているようで、胸が痛みました。

他にも、容疑者家族が、警察から要求されることに驚いたり、一市民が容疑者家族を追い詰める悪質な行動を平気でとることに、非常にショックを受けました。あんな事をされたら、人間不信になること間違いなしです(TT)。

ただ、いくら行くところがなくなったからといって、勝浦の取った行動には、私は、全く納得できませんでした。人の心を逆なでするような、あんな行動をよく取れたものだと思います。行くならば、地方都市のシティホテルとか、他にも選択肢はあったはずですから。
でも、この行動をとることによって、加害者家族と、被害者家族のそれぞれの気持を、分かりやすく浮き彫りに出来たのですけれど。

どちらの家族も、心の傷は消えることはなく、生きている限りその重荷はついて回るのでしょうけれど、それを背負って生きてゆく筋道が、見えたラストだったと思います。(2009,01,28)



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