天国と地獄            |  
  
1963年 日本 
サスペンス   
  
<監督>黒澤明 
<キャスト>三船敏郎	,  香川京子	,  仲代達矢	,  山崎努
  
<ストーリー> 
ナショナル・シューズの専務、権藤(三船敏郎)の息子が誘拐された。しかし、犯人は、間違えて運転手の息子を誘拐していた。大金の身代金は、支払われるのか・・・?
  
<感想> 
大昔の映画ですが、とても面白かったです。さすが、黒澤映画! 
身代金の受け渡しのシーンだけは、有名なので知っていたのですが、そこだけではなく、最初から最後まで、ビシッとした緊張感と、内容の濃さで、一瞬も飽きることなく、身を乗り出して見てしまいました。
  
冒頭の、会社の生臭い覇権争いから一転、誘拐事件、子供の取り違い、警察の捜査、犯人の行動。 
その時々の登場人物たち一人一人の気持ちが丁寧に描かれていています。 
自分なら、どうしただろうとか、ついつい考えてしまいました。 
警察や、新聞記者たちも、血の通った人として描かれています。 
警察の捜査状況も、どこをどんな風に捜査するのか、そして、捜査の網をどうやって絞ってゆくのかとかも分かって、面白かったです。 
優秀な捜査陣だったわ〜(^▽^)。
  
キャストも、そうそうたるメンバーでした。 
昔の映画というと、セリフが一本調子なイメージがあるのですが、この映画は、そんなこともありませんでした。 
モノクロ映画ですが、一カ所だけ重要シーンで、彩色してあるのも、粋ですね。
  
ただ、終盤、犯人を泳がせて死刑につながる証拠を確保しようとするのは、行き過ぎでしょう(^_^;。(2016,08,07)
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