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天才ヴァイオリニストと消えた旋律 |
2019年 イギリス・カナダ・ハンガリー・ドイツ (THE SONG OF NAMES)
音楽・ミステリー
<監督>フランソワ・ジラール
<キャスト>ティム・ロス, クライヴ・オーウェン, キャサリン・マコーマック
<ストーリー>
第二次世界大戦下。ロンドンに住むマーティンの家に、ポーランド人の天才ヴァイオリニストの少年ドヴィドルが引き取られ、一緒に暮らすことになった。その数年後、ドヴィドルは、デビューコンサートを開くことになるが・・・。
<感想>
ヴァイオリンに絡んだ音楽ミステリーです。
35年前に失踪した音楽家を探す話です。
そんなに昔のことを?と、最初は戸惑いました。
しかし、自分にとって兄妹同様であり、しかも父親の死のきっかけにもなったかもしれない男のことは、忘れ去るわけにはいかない、むしろ、老年になれば成る程その謎を知りたくなってしまうのかも知れません。
しかも、ほんの小さなきっかけが彼の前に現れたとしたら・・・。
そこからは、目の前の霧を払うように、次々と謎が解けてゆきました。
ヴァイオリニストの失踪の原因は、意外なところにありましたが、時代を考えると、それも大いに納得できました。
映画の中では、たっぷりとヴァイオリンの演奏シーンが描かれていて、映画の雰囲気に浸れました。
”天才”ヴァイオリニストの話なので、演じるのは、大変だろうなと思いましたが、全く違和感なく、素晴らしかったです。
少年時代を演じたルーク・ドイル君は、経歴を見ると、まさに本物の天才ヴァイオリニストのようで、演奏シーンはもちろん、ただヴァイオリンを持って立つだけでも凜として様になっていました。
でも、あまりにも彼が素晴らしかったので、その後の青年期、老年期(クライヴ・オーウェン)を演じた俳優が霞んでしまったようにも感じました。やはり本物には、勝てないですねぇ。
そして、この題名。柔らかなイメージの邦題「天才ヴァイオリニストと消えた旋律」とは違い、原題の「THE SONG OF NAMES」には、悲しい歴史が詰まっていることがわかります。(2023,04,02)
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