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天使が見た夢 |
1998年 フランス
<監督>エリック・ゾンカ
<キャスト>エロディ・ブシェーズ , ナターシャ・レニエ , グレゴワール・コラン
<ストーリー>
縫製工場で知り合った宿無しのイザ(エロディ・ブシェーズ)は、同僚のマリー(ナターシャ・レニエ)の家に居候することになった。すぐに二人は工場を辞め、アルバイトで食いつなぐことになるが、そんなある日、マリーは、街のプレーボーイ、クリス(グレゴワール・コラン )と、付き合い始める。クリスのいい加減な態度に、イザは、マリーを心配するが・・・。
<感想>
1998年のカンヌ映画祭で、主演女優賞をダブル受賞した青春ドラマです。
住むところがなくても、たくましく生き抜く知恵と行動力を持つイザと、イザに比べれば恵まれた環境にいるけれど、生きることに投げやりなマリー。
そんな二人の若い女性を描いた映画です。
アポも取らずに、友だちを訪ね、その友だちが居ないと泊まるところにも困ってしまい、手作りのカードを通行人に売りつけて小銭を稼ぐ、一見いい加減なイザですが、そう見えて、実は、生活力旺盛で、しっかりした生き方を身につけたイザが、だんだんたくましく見えてきます。
反対に、アルバイトも真面目にしようとしないマリーは、プレイボーイのダメ男と分かっていながら男に会いに行き、そして、裏切られ、傷つくことの繰り返し。
そして、実は、もう一人の若い女性が存在しています。彼女の名前は、サンドリーヌ。マリーが住む家に住んでいた少女で、交通事故で、昏睡状態になってしまったのです。
この3人の女性の不思議な関わりが、リアルに心に迫ってきます。
主演賞を受賞した二人の演技は、とても真に迫っていて、カメラワーク共々、まるでドキュメンタリーのようにも見えるほどでした。
ラストは、重い終わり方ですが、イザは、彼女らしくこれからも、力強く生きてゆくんだろうなと、思えるのでした。(2007,03,01)
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