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天使の分け前 |
2012年 イギリス・フランス・ベルギー・イタリア
コメディー・犯罪
<監督>ケン・ローチ
<キャスト>ポール・ブラニガン, ジョン・ヘンショウ
<ストーリー>
犯罪を犯し、300時間の社会奉仕を命令されたロビー(ポール・ブラニガン)は、指導員ハリー(ジョン・ヘンショウ)の元で奉仕活動をする。ウィスキー好きのハリーに誘われてウィスキーの工場見学に連れて行ってもらったロビーは、意外な才能に目覚めるのだった・・・。
<感想>
イギリス社会を描いた作品を数多く製作しているケン・ローチ監督作品です。
直情激高型で、自分を抑えることの出来ない若者の自立と再生の物語・・・のようですが、
本当にこれでいいの?と思ってしまいました。
親の世代から続く生活環境の悪さが、彼の性格に影響しているところがありそうで、その辺りは、かわいそうなところがありますが、それはそれとして、
それ以上に、彼の行動が他人に与えた結果の重大さが目を奪います。
彼の行動で、他人の人生を変えてしまったわけですから、
彼には、もっと深く反省してもらいたかったですし、自分の気持ちを抑えられないのなら、それなりの治療を受けるとかもして欲しかったです。
中盤以降、彼が才能に目覚めるところあたりは、軽いタッチで、楽しく見ることが出来ました。
いったいこれからどうなってしまうのか、ちょっとしたワクワク感がありました。
でも、ラスト、彼にとっては、最高の結末に向かうのですが、本当に、それでいいのだろうかと思ってしまいました。
これですっかり心を入れ替えてくれたらそれこそ万々歳なのですが・・・。
そのぐらい、温かい目で若者を見つめ続けたいという、監督の気持ちの表れなのでしょうか。
それにしてもこの映画、ウィスキーだけでなく、様々なマニアを怒らせてしまったのではないかと、ちょっと心配になりました(^_^;。(2021,09,12)
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