バッドタイム：シネマチェック：

バッドタイム　　　

２００５年　アメリカ（HARSH TIMES）
犯罪・スリラー

＜監督＞デヴィッド・エアー
＜キャスト＞クリスチャン・ベイル , フレディ・ロドリゲス

＜ストーリー＞
ジム(クリスチャン・ベイル)は、毎晩悪夢にうなされていた。それは、アフガニスタンの前線で戦った記憶が消えないせいだった。彼は、まともな生活を取り戻そうと、就職先にロス市警を選ぶが、不合格の知らせが届き、同じく、就活中の悪友、マイク（フレディ・ロドリゲス）と憂さ晴らしに町に出かけるが・・・。

＜感想＞
クリスチャン・ベイル主演の、日本未公開映画です。

邦題通り（原題は「HARSH TIMES」）、悪いことばかりが重なって、気分が暗くなってしまう映画でした。
でも、こういう話って、クリスチャン・ベイルが、いかにも好きそう・・・っていうか、彼のダークなイメージによく合っていました。似合いすぎていて、こんなイメージが定着したら困るけど・・・(^^;。

主人公のジムは、陸軍特殊部隊兵として、アフガニスタンで戦い、そのために、心的外傷を負っています。そのために、とても暴力的で、いつ爆発するか分からない怖さを持っている男です。

前半は、そんな彼と、彼と共に行動するマイクの、すさんだ生活が描かれます。
どうしようもない男たちで、何が起こってもおかしくない感じがしました。

そんな彼にも、心癒される場所と、人たちがいて、彼の心の支えとなっています。

そんな彼が、いざ、心を入れ替えて、生活そのものを変えようと、まじめに考え始めた矢先に、それまでのつけが回ってくるところは、不運というか、これはこれで自業自得ともいえるかな。
どうしようもない彼らだったけど、いったん事が悪い方向に向いてしまうと、とことん落ちていってしまうところは、救いがなくて、悲しさや、むなしさがまとわりつきます。

前半は、ダラダラとしたやりきれなさが続き、我慢の鑑賞でしたが、後半は、一気に事が動いて、目が離せなくなりました。

狂った（ような）ジムに、振り回され気味だったマイク役の、フレディ・ロドリゲスが、なかなかいい味を出しています。(2010,09,19)