ブタがいた教室 |
2008年 日本
<監督>前田哲
<キャスト>妻夫木聡 , 大杉漣 , 原田美枝子 , ピエール瀧
<ストーリー>
春。新しく6年2組の担任となった新米教師の星先生(妻夫木聡)は、教室に子ブタを連れてきて、「ブタをみんなで育てて、最後に食べる」という計画を発表する。子供達は、驚くが、すぐくそのブタに”Pちゃん”と名前を付けてかわいがるようになる。そして、数ヶ月後、生徒たちに卒業の日が近づいてくる・・・。
<感想>
この映画の内容を聞いて、最初、えぇーー!!と思いました。だって、小学生が、ブタを育てて、最後にそれをみんなで食べる?!!そ、それは、どうなのよ??っていう感じでした。
しかも、これ、実話なんですよね(^^;。
そんなむごいこと・・・(TT)と、絶句したのですが、ゆっくり落ち着いて、大人の感覚で考えてみると、それはそれで、命の大切さや、食べる事への感謝、ありがたさを実感する貴重な体験かもしれないと、思う気持ちもありました。
さて、実際には、どういう結末に落ち着いたのか・・・。とても興味がありました。
最初に先生が連れてきたのは、可愛い子ブタちゃん。みんなペットのように、Pちゃんと名前を付けてかわいがります。
Pちゃんのえさの調達や、フンの始末、そしてなにより、Pちゃんへの愛情によって、クラスがひとつにまとまって、Pちゃん中心に1年が過ぎて行くのですが・・・。
卒業に日が近づいて、いよいよPちゃんをどうするかの話し合いが始まります。
この部分は、子役たちには、脚本がなかったそうで、それぞれが一生懸命考えたことを自分の言葉でしゃべっています。だからとても自然で、それぞれの考えもよく分かり、感動的で、思わずもらい泣きしてしまいました。
頭では、ブタはブタだと割り切れても、かわいがってきたPちゃんは、やはり別物ですよねぇ。
なかなか結論は出ず、ぎりぎりまで子供達の議論は、続きますが、なんと言い出しっぺの教師は、子供に自由に意見を出させるだけで、ほとんど傍観者。子供たちの意見を尊重したいというのは、分かるけど、これは、ちょっとあまりにも無責任に思えました。だいたい、飼育して食べるならば、飼育動物としての育て方をして、子供たちにも、そういう教育をしてこなければいけないでしょう。かわいがるだけかわいがって、さて、卒業するから殺して食べましょうなんて、出来るわけないですよねぇ。
映画を見る前も、見た後も、いろいろ考えさせられる作品でした。軽い気持で見るつもりが、ちょっと見たあと疲れてしまいましたが、Pちゃんが可愛くて、クスクス笑えるところも多かったです(^^)。(2008,11,03)
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