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フリーダムランド      


2006年 アメリカ 犯罪・ミステリー・スリラー   

<監督>ジョー・ロス
<キャスト>サミュエル・L・ジャクソン , ジュリアン・ムーア , ロン・エルダード , アンソニー・マッキー

<ストーリー>
アフリカ系アメリカ人が住む低所得者向けアパートの中を一人の白人女性(ジュリアン・ムーア)が歩いていた。彼女の行き着いた先は、病院で、彼女の手は、血だらけだった。報告を受けたロレンゾ刑事(サミュエル・L・ジャクソン)が、彼女を尋問すると、黒人男性に車を奪われ、車の後部座席には、息子が寝ていたと聞かされる。驚いた警察は、大規模な捜索を始めるが・・・。

<感想>
黒人街を、夜、一人で歩いていた白人女性ブレンダが、全ての謎を抱え込み、彼女の証言如何によっては、抑圧された黒人たちの大規模な暴動が起こるという緊迫感をはらんだドラマでした。
映画で描かれたドラマの裏には、人種差別はもちろんのこと、その他にも、色々なドラマが蠢(うごめ)いているのが分かります。
低所得者向けアパートの住人たちの生活と、彼らと刑事たちとの関係。また、刑事の中でも、黒人と白人との軋轢があり、そこのバランスがとても微妙です。
そして、ブレンダの過去と、現在の職業、兄との関係、ブレンダが出会う、誘拐された子供達を救う会のデモ行進などなど、色々な背景が渦巻いています。

ただ、映画では、この背景の描き方が、ちょっと薄いんですよねーーー。
もうちょっと丁寧にここら辺を描いてくれたら、もっと分かりやすく、納得の出来る映画になったと思うのに残念です。原作は、リチャード・プライスのベストセラー・ミステリーだそうです。

映画としては、なんだか不完全燃焼気味でしたが、ブレンダを演じるジュリアン・ムーアの渾身の演技は、かなり凄い演技だったと思います。知的で、クールなイメージのある彼女ですが、今回は、行き当たりばったりの人生を送る、ちょっと情緒不安定気味な女性を見事に演じていて、イライラさせられっぱなしでした(^^;。
刑事を演じるサミュエル・L・ジャクソンも、味わいのある演技で、相変わらず良かったです(^^)。(2007,03,02)



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