船を降りたら彼女の島          |  
  
2002年 日本    
  
<監督>磯村一路  
<キャスト>木村佳乃  ,   大杉漣  ,   大谷直子  ,   村上淳  ,  佐々木蔵之介  ,  村上ショージ	
  
<ストーリー> 
東京で働いている久里子(木村佳乃)は、2年ぶりに故郷の瀬ノ島に帰ってきた。教師を定年退職した父(大杉漣)と、母(大谷直子)は、廃校になった小学校で、民宿を経営している。突然帰ってきた娘を、両親は心配するが、久里子は、本当のことをなかなか言い出せないのだった・・・。
  
<感想> 
綺麗な風景に、優しい会話。 
都会から帰ってきた主人公、久里子は、幼なじみに会い、両親と共に過ごし、高校時代の友人と温泉に浸かり、そして、初恋の相手を探し始める・・・。 
彼女が島に帰ってきた理由は、いったい何なのか。
  
仕事で、不都合があったとか、恋人に振られたとか、そんな理由が、私の頭をちらつきました。 
でも違うんですよ。 
実は彼女、結婚報告に帰ってきたのでした。それなのに、両親に言い渋るって、いったいどういう事でしょう(^^;。よっぽど、結婚の決心がつかなくて、困っているとか、相手が、どうしようもない男なのかと思ったのですが、彼女の本当の理由は、ちがうんです。それは、「私だけが幸せになっていいのか」ですって!(^^; 
う〜ん、そうくるかぁ〜〜。 
親は、子供が結婚することだけを待ち望んでいるとは言いませんが、親にとって、娘の結婚は、心配もあるでしょうけど、うれしいことなのではないでしょうか。それなのに・・・(^^;。 
両親の島での暮らしも、幸せそうだったし、彼女には、ちゃんと兄がいるのだから、安心でしょうに。 
だいたい、そんなに心配ならば、2年も里帰りしない方が、よっぽど親不孝じゃないでしょうかねぇ。 
その後の展開も、あらら、という感じで、いったい彼女は、何をためらって、言いよどんでいたのかと、こちらの方が、思い悩んでしまいました。
  
とはいえ、結婚前の、郷愁に浸りたい気持ちも、ちょっとは分かります。 
田舎のある人は、特に、彼女の気持ちが、分かるのではないかしら。彼女の故郷の島と、東京とは、全く隔絶した世界でしょうから。 
彼女も癒され、映画を見ている人も癒される、そんな日本の美しい自然を楽しめる映画でもあります。ちょっと退屈なので、時々睡魔に襲われましたが・・・(^^; 
それにしても、自分の幸せよりも、周りの人の幸せを心配するなんて人、今時、貴重ですよね(^^)。
(2007,03,30)
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