ヘレディタリー　継承　　　　　　 ２０１８年　アメリカ　（HEREDITARY） ホラー･ミステリー　　　　 ＜監督＞アリ・アスター ＜キャスト＞トニ・コレット, アレックス・ウォルフ , ガブリエル・バーン ＜ストーリー＞ アニー（トニ・コレット）の母親が亡くなった後、グラハム家には、奇妙な出来事が続いていた。そんなある日、長男のピーター（アレックス・ウォルフ）が、妹チャーリー（ミリー・シャピロ）を連れて、パーティーに出かけるのだが・・・。 ＜感想＞ この作品は、「今世紀最も恐ろしいホラー」とか、「ホラーの常識を覆した最高傑作」とか「発狂しそうな恐怖」とか色々いわれていて、見る前からびびってしまい、なかなか見る勇気が出ませんでしたが、やっと見ることが出来ました(^_^;。 確かに怖い！ 怖いポイントがたくさんあって、ずっと胸がざわざわしていました。 色々な霊的なことが起こりギョッとするのですが、それは、今まで見てきたホラー映画でもよくあること。 でも、この映画の怖さは、家族間の実質的な悲劇が、痛みを伴いながら、精神を崩壊させてゆくところです。 こんな救いのない状況に置かれたとき、人は、何にすがって生きていけばいいのでしょう。 そんな時に、何か都合のいいものが身近にあったとしたら、それに引き寄せられても、仕方がないのかもしれません。 しかも、実は、その下地が元々あったのだとしたら、なおさら逆らえるものではないでしょう。 そして、終盤は、一気に話が進みます。何か曰くありげだった祖母、そしてその死が、全ての根源だったという話で、その後は、なんだかよく分からない事態になってゆくのですが、わたし的には、あんまり興味のない方向に進んでしまって、ちょっとがっかりーーな展開でした。 主演は、トニ・コレット。彼女って、ちょっと普通でない怖い雰囲気があるので、この映画では、それが、最大限に活かされていたように思いました。 特に、終盤の悲しみの絶叫からの急激な顔の変化は、見事すぎてゾゾッとしました。夢に出てきそう(^_^;。 彼女は、この作品で、いくつかの賞を受賞しています。 夫役を演じたのはガブリエル･バーン。久々に見ました。(2020.06.14)