フェーズ6 |
2009年 アメリカ (CARRIERS)
ホラー・スリラー
<監督>アレックス・パストール, ダビ・パストール
<キャスト>クリス・パイン, ルー・テイラー・プッチ, パイパー・ペラーボ
<ストーリー>
致死率100%のウィルスが、世界中に蔓延していた。そんな中、若い男女4人が乗る車は、メキシコのビーチに向けて、ひたすら走る。その先に、一台の車が道をふさぐように止められていた。その車の中には、感染したと思われる子どもが座っていた・・・。
<感想>
何によって、人類は滅びるのか?
昔は、”核”だと言われていたけれど、現在は、目に見えない脅威・・・ウィルスが、リアルでも、映画でも、クローズアップされています。
ということで、先日見た「フェイズW 戦慄!昆虫パニック」とは、題名は似ているものの、全く違う恐怖を描いた、こちらを、気を取り直して?!見てみました。(「フェイズW」も、それなりに面白かったけどね)
冒頭は、若者4人の気ままな楽しいドライブ旅行のようにも見えるのですが、実は、この時、人類は、滅亡の危機のまっただ中・・・と言うか、まさに、敗色濃い、その時なのでした。
致死率100%のウィルス感染症の流行とは、もし、生物全てがそのウイルスに感染して、死亡してしまったら、
そのウィルス自身も同時に滅んでしまうわけで、そんな自滅的なメカニズムの存在って、あるのかな〜という疑問も感じたりはするのですが、これは、きっと、象徴的な存在なのでしょうね。
同時に、彼らのしていた、あんな簡易なマスクだけで、感染を防げるぐらいの感染力なのか?
飛沫感染なのかな??
それとも、人類滅亡の危機の最中にあって、自暴自棄になり、ある意味、感覚麻痺に陥っていたいたのかも??
この作品は、そんな事をぐちゃぐちゃ考えながら見なくちゃならないほど、圧倒的に救いのない作品でした。
未来のない人類の生き残りとして、どうしても生き残ろうという強固な意志よりも、
楽しかった思い出の地に行って、静かに残りの生を過ごしたいという、まさに、最後の望みを叶えるための映画という感じでした。
でも、そこに至るまでの、恋人や、肉親の切り捨て方は、とてもイタい。
頭では分かっていても、そこまでやるのか?やる意味があるのか??と、思わず思ってしまいました。
予告編では、ゾンビもどきのグロい描写が刺激的に使われていましたが、
作品全体としては、そんな激しい描写は少なく、
むしろ、もの悲しさが漂う映画でした。
でも、最後まで生きる望みを捨てなければ、きっと新たな道が開ける・・・と信じたいです。(2012,08,26)
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