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マクベス      


1971年 イギリス (MACBETH)
伝記・歴史   

<監督>ロマン・ポランスキー
<キャスト> ジョン・フィンチ , フランチェスカ・アニス

<ストーリー>
スコットランド国王ダンカン(ニコラス・セルビー)の臣下であるマクベス(ジョン・フィンチ)は、戦いで大勝利を収め、意気揚々と凱旋するが、その途中に出会った魔女の言葉にそそのかされ、国王を暗殺し、ついに、自らスコットランド王となるのだったが・・・。

<感想>
シェークスピアの四大悲劇の一つです。
有名なのに、内容をイマイチ知らなかったので、見てみました。

監督は、ロマン・ポランスキー。
彼の妻(シャロン・テート)が惨殺された事件の後に撮影された作品で、彼の激情がうかがわれる、激しい作品となっているようです。

戦いの手柄に有頂天となり、魔女のささやく言葉を信じ、王を殺そうと企むマクベスだったが、いざその時になると、ためらいが生じる。
それは、ごく当たり前の逡巡と思われますが、怖いのは、そんな彼の背中を有無を言わせずに押し続ける彼の妻です。
野心は、マクベスよりも彼女の方が強いように見えました。
その後、もくろみをうまく成就した彼らですが、その瞬間から、永遠の恐怖に苦しめられるのでした。

因果応報ってことですか。
魔女の言葉は、正しかったと言うことですね。
なら、あのとき、王の首を取らなかったらどうなっていたのか・・・?
でも、きっと、そうならざるを得ない状況になっていたのでしょうね。

”マクベス”は、実在の人物をモデルとしているそうで、実際には、彼は、17年間、国を治めたそうです。
その当時、下克上は、当たり前の時代だったようで、彼がとりわけ極悪人というわけでは、ないようです。

ですが、王であっても、おちおち寝てもいられないような厳しい時代、むしろ頂点に立たない方が幸せのように思いますが、それでも、権力への野望は、抑えきれないものなのでしょうか。人間とは、なんと、浅ましく、愚かなんでしょう。

首をはねたり、刺したり、血みどろのシーンの他、はねた首が、目を見開いたまま、ごろごろと転がっていくようなシーンもあり、なかなか過激で、よく出来た映像でした。(2016,07,24)



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