ミツバチのささやき　　　　　　 １９７３年　スペイン　（EL ESPIRITU DE LA COLMENA） ファンタジー　　　 ＜監督＞ヴィクトル・エリセ ＜キャスト＞アナ・トレント, イザベル・テリェリア, フェルナンド・フェルナン・ゴメス ＜ストーリー＞ スペインの小さな村に「フランケンシュタイン」の巡回映画がやってきた。６歳の少女アナ（アナ・トレント）は、映画を見た後、姉に、あの怪物は村はずれの小屋に、本当にいると聞かされ、信じ込んでしまう。その後、傷ついた兵士が、小屋に隠れ住むようになり、アナと出会う・・・。 ＜感想＞ 静かに、映像の世界に浸りたくなる映画でした。 とても評価の高い作品で、いったいどんな映画なのだろうと思っていました。 製作は、１９７３年なので、だいぶ古いです。 舞台となるのは、スペインの田舎町。 小さな女の子が主人公です。 ほとんど説明のない、淡々とした映画で、はじめは戸惑いますが、 だんだんと引き込まれてゆきました。 ６歳の少女アナが、映画「フランケンシュタイン」を見るなんて、ちょっと刺激が強そうです。 案の定、アナは、フランケンのことが気になって気になってしょうがない。 姉から聞かされたこともあって、空想は、広がるばかり。 そんな時に出会った傷ついた兵士。 彼との、つかの間の交流で、さらに彼女の空想は、大きくなって・・・。 時は、スペイン内戦下。 傷ついたアナの心は、いつかは回復するかもしれないけれど、きっと全てを忘れ去ることなんて、ないはずですね・・・。 暗くて、粗い画面と、少女たちのささやきが印象的な映画でした。 何回か繰り返して見ると、さらにこの映画のすばらしさが、分かるような気がします(^^)。 (2012,06,22)