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屋根の上のバイオリン弾き |
1971年 アメリカ ファミリー・ミュージカル
<監督>ノーマン・ジュイソン
<キャスト>トポル , ノーマ・クレーン
<ストーリー>
ロシア革命直前。ウクライナに住むユダヤ人テビエ(トポル)は、妻(ノーマ・クレーン)と5人の娘とともに、貧しいが、幸せな生活を送っていた。ある日、村の年寄りから、長女のツァイテル(ロザリンド・ハリス)に結婚話が持ち込まれた。しかし、ツァイテルには、将来を約束した仕立屋のモーテルという恋人がいた。ツァイテルと、モーテル(レナード・フレイ)は、勇気を出して、そのことを父親に打ち明けるが・・・。
<感想>
映画よりも、舞台として有名なこの作品。制作年も1971年と、37年も昔の映画で、しかも、3時間近くある大作なので、見るのをずいぶんためらいました。でも、映画が始まったとたん、見て良かった〜〜!と思いました(^^)。
夜が明け始めた、村の屋根の上。一人のバイオリン弾きが、屋根から落ちないように気をつけながら、音楽を奏でる・・・。
そして、主人公であるテビエが高らかに歌います。大切なのは、伝統だ!伝統があるから、自分たちはこうして生活できるのだ!と。
でも、世の中が変わり始めるとともに、父と子の関係も変わりはじめ、娘は、それぞれ自分の道を歩いてゆく・・・。
そして、彼らの運命は・・・。
題名だけはよく知っていましたが、ストーリーを知らなかったので、とても面白く見ることが出来ました。
貧しいながらも、楽しく、明るい家族。親の思うとおりにならない娘の結婚を、娘のために許す父親の姿が、切なく愛おしいです。その後は、不穏な社会情勢が村にまで押し寄せて、悲しい別れが待っています。
苦手なミュージカルでしたが、全く気になりません。「サンライズ・サンセット」は、この作品の歌だったんですね〜。ストーリーの充実さと、歌のすばらしさで、3時間という長丁場も、決して飽きることはありませんでした。
当時のロシアと、ユダヤ人との関係がよく分からなかったので、調べてみると、ここでも、ユダヤの苦難の歴史が刻まれていました。そして、それを静かに受け入れてしまう彼ら。この後の彼らの歴史を知っているだけに、映画が終わった後には、やりきれない思いが残りました。
黙々と荷物を押して、村を後にする彼らの姿が悲しいです。
出演者は、誰一人として知りませんでしたが、主演のトポルの、愛嬌と、愛情と、悲しみのこもった表情が、何とも言えず印象的でした。彼あってのこの映画でしょうねぇ。すばらしかったです。(2008,02,24)
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