ロンリーハート |
2006年 アメリカ 犯罪・ロマンス・スリラー
<監督>トッド・ロビンソン
<キャスト>ジョン・トラヴォルタ , ジェームズ・ガンドルフィーニ , ジャレッド・レトー , サルマ・ハエック , ローラ・ダーン
<ストーリー>
1940年代、レイモンド・フェルナンデス(ジャレッド・レトー)は金持ちの寂しい女性をターゲットにした結婚詐欺を繰り返していた。そんなある日、ターゲットにした女性、マーサ・ベック(サルマ・ハエック)に、逆に助けられ、それ以来、二人は兄妹として詐欺を繰り返すようになる。しかし、レイを深く愛したマーサは、標的の女性にさえも嫉妬心を燃やし、殺人を繰り返すようになる・・・。
<感想>
カツラの結婚詐欺師と、看護士の犯罪物語です。
カツラ・・・には、心当たりがあったので、調べてみたら、やはり、以前見た「ディープ・クリムゾン 深紅の愛」と、同じ事件を取り上げた映画でした。この「ディープ〜」は、メキシコ・フランス・スペイン製作の映画ですが、アメリカでも1970年に「ハネムーン・キラーズ」として映画化されています。それだけ、このレイとマーサの起こした事件が、センセーショナルであると言うことでしょう。そう、これは、1940年代に実際に起きた事件を元にした映画なのです。
今回見た「ロンリーハート」は、レイとマーサの事件を追う刑事、エルマー・C・ロビンソンの視点で描かれていて、その分、レイとマーサの心理描写が細かく描かれることはありません。だから、ちょっと物足りないような気もしたのですが、実は、これには、訳があったのです。
監督のトッド・ロビンソンは、エルマー・C・ロビンソン刑事のお孫さんだったのです。監督は、祖父から聞いた話を元にして、この映画を作り上げたのだそうです。だから、刑事の苦悩や葛藤が、より深く描かれていたのでしょうね。
事件が事件だけに、映画も、目が離せない緊張感に包まれていました。
なんといっても、このマーサという女性。女性らしい女性であると同時に、女性であるが故の怖ろしさを持ち合わせた女性で、彼女の極端な思考回路は、病的なものも感じさせます。
この役を、サルマ・ハエックが好演していました。彼女の美しさと、怖ろしさが両方堪能できました。
そして、レイ役のジャレッド・レトーもよかったです。彼の役は、カツラをかぶると見違えるほどハンサムに見える役なのですが、まさにぴったり。彼はこの役のために、頭をそり上げたそうです。そして、最初は、ただのお調子者の結婚詐欺師だった彼が、マーサと出会い、彼女のために人生を大きく狂わされてゆく男を好演しています。(2009,01,20)
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