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ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日      


2012年 アメリカ
アドベンチャー、3D   

<監督>アン・リー
<キャスト>スラージ・シャルマ , イルファン・カーン , タブー , ジェラール・ドパルデュー

<ストーリー>
インドで動物園を経営していたパテル一家は、カナダに移住するため、動物とともに、貨物船に乗り込むが、途中、嵐に遭遇して、船が沈没してしまう。パイ少年(スラージ・シャルマ)は、救命ボートに乗って助かるが、彼と一緒にボートに乗り込んだのは、ベンガルトラのリチャード・パーカーだった・・・。

<感想>
3D吹き替え版で見るか、2D字幕で見るか大いに悩みましたが、3Dで見て正解でした。
何しろ、映像が、今まで体験したことのなかったほどの美しさで、本当に、見とれてしまいました。
もし一人で見ていたら、あんぐりと、口を開けて見入ってしまったかも(^▽^)。

冒頭は、パイ少年の成長記録で、彼の宗教観の出来上がるところが描かれます。
この部分は、あぁ、また宗教かーーと、若干思いましたが、このような彼の宗教観が、後々になって、意味を持って描かれるようになるのでした。

沈没した船から脱出して助かったのは、パイ少年の他、シマウマ、チンパンジー、ハイエナ?そして、ベンガルトラと、なぜか動物ばかり。
まあ、動物園がそのまま船に乗っていたようなものだから、そうなのかな〜と、思いつつ・・・・(^_^;。

狭い救命ボートの上で、動物たちのサバイバルが始まり、それが、当然のように終結すると、残るのは、トラと、パイ少年。
パイは、幼い頃、父親に教えられていたために、トラに対して、決して、心を許さず、かといって、見捨てることもせずに、共生をはかろうと、最大限の努力を惜しみません。
かれの究極のサバイバル生活は、知恵の凝縮した、なかなかすばらしいものでした。
私は、この話、実話だと思って見ていたので、まあ!なんてすごいんだろう!!と、驚きつつも感動しながら見ていたのです。

しかし・・・!
ラストに来て、話が大きく変化します。
なるほど、そういうことだったのか!
結局、人間は、どんな逆境にあっても、生かされ、また、自分自身、生きる力を持っているということか。
パイは、それを体験したということでしょうか。
ただ、それもわかるけれど、私自身は、なんだか複雑な心境。
ちょっぴり、だまされたような気がして・・・っていうか、実際だまされたのですが(^_^;・・・。
まあ、許せるけど、そうなのね〜、みたいな・・・(^▽^)。
パイの信じていた、いくつかの宗教にも、大きく関係するところなのでしょう。

でも、とにかく、映像は、すごかったです。
タイトルバックの動物たちの映像から、魅せられました。
インドの美しい風景、そして、大海原での幻想的な美しさ。
また、ボートで共存することになる動物たち、特に、リチャード・パーカーの出来は見事です。
どうやって撮影したのかと思ったら、ほとんどが、CGなのだとか。
全く違和感がなく、迫力満点ですばらしかったです。
是非、3Dで、ご覧ください。(2013,01,27)



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