ルーム　　　　　　 ２０１５年　アメリカ　（ROOM） 　　　 ＜監督＞レニー・アブラハムソン ＜キャスト＞ ブリー・ラーソン , ジェイコブ・トレンブレイ , ジョーン・アレン , ウィリアム・Ｈ・メイシー ＜ストーリー＞ ５才のジャック（ジェイコブ・トレンブレイ）の世界は、狭い部屋と母親だけ。実は、母親のジョイ（ブリー・ラーソン）は、７年前、１７歳の時に誘拐され、それ以降、監禁されているのだ。ある日、母親は、ジャックを脱出させる準備を始めた・・・。 ＜感想＞ ７年間の監禁、そして、出産という、衝撃の物語です。 しかし、こういう話が、単なるフィクションだけではないことは、先日解決した拉致監禁事件のことを考えても明らかで、特に、アメリカでは、このような事件が多いというのですから、絵空事でない恐ろしさを感じます。 映画は、そのような状況に置かれた女性と子供の、解放と再生を描きます。 前半は、過酷な状況で、人は、どう生き抜くのかという話です。 限られた空間の中で、精一杯に生きる二人。 監禁場所からの脱出の、あらゆる可能性を模索した後の、ある意味、落ち着いた日常生活。 女性は、ここに至るまで、どれほど苦悩したことでしょう。 そして、子供が５歳になった時に、転機が訪れます・・・。 緊迫の脱出シーンは、大きな山場となっていて、思わず、緊張して手に汗握りました。 よく頑張ったジャックと、有能な警察官。ホッとして涙が出そうでした(T_T)。 脱出後、外の世界に初めて触れた５歳の子供の混乱は、想像するに余りありますが、子供の柔軟性と、吸収力は、驚くほどで、案外すぐに環境に順応してしまいます。 深刻なのは、母親の方でした・・・。 ただ、５年間の特殊な体験が、彼の心の中に、闇となってしまわないことを祈るばかりです。 主演のブリー・ラーソンは、アカデミー主演女優賞を受賞しました。 そして、ジャック役のジェイコブ・トレンブレイ君、名演でしたね(^_^)。(2016,04,16)