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82年生まれ、キム・ジヨン      


2019年 韓国 (KIM JI-YOUNG: BORN 1982)
   

<監督>キム・ドヨン
<キャスト>チョン・ユミ, コン・ユ

<ストーリー>
結婚、出産を機に、仕事を退職したキム・ジヨン(チョン・ユミ)だが、子育ての忙しさの中でも、ふと、世間から取り残された焦燥を感じるのだった・・・。

<感想>
原作は、世界的ベストセラーとなったチョ・ナムジュ著の同名小説だそうです。
”82年生まれ”というのは、女性の苦悩の象徴的な年代ということですか。
30代で、仕事も面白くなり、そんな中、結婚もし、子どもも欲しくなる年代です。
果たしてそれらは両立するのか。
韓国だけではなく、日本でも、そして、世界の女性にとって悩ましい問題であると思います。

特に韓国の女性の立ち位置は、さらに苦しいものでありそうです。
嫁ぎ先の家との関係も日本以上に厳しそう。
おまけに、世間の目も、まだまだ冷たいようなのです。
そんな中で孤軍奮闘する女性は、本当に大変です。
私も少しは、体験があるので、映画を見ながら、そうそうと思う以上に、ジヨンの大変さが分かりすぎて見ているのが苦しくなってしまいました。
韓国の深刻な少子化問題は、このような事情もあるのかもしれないですね。

主演のチョン・ユミは、抑えた演技で、それ故に、見ていると苦しくなってしまいました。彼女が一人でいる時、どの人格なのかドキドキしたり・・・。
彼女の救いは、夫君がとても優しいこと。それでも、女性にとってみれば、まだまだ足りないんだけど。
コン・ユがそんな妻思いの夫を演じています。彼の存在で彼女も、そして、見ているこちらも救われますが、彼自身の苦悩もあって、さらに苦しくなるのでした。(2021,12,06)



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