A GHOST STORY　ア・ゴースト・ストーリー　　　　　　 ２０１７年　アメリカ　（A GHOST STORY） ファンタジー・ロマンス　　　　 ＜監督＞デヴィッド・ロウリー ＜キャスト＞ケイシー・アフレック, ルーニー・マーラ ＜ストーリー＞ アメリカに住む若い夫婦のC（ケイシー・アフレック）とM（ルーニー・マーラ）。ある日、突然、Cは、交通事故で亡くなってしまう。悲しみに沈むM。しかし、Cは、霊安室でシーツをかぶったまま起き上がり、彼女の元に戻ってゆくのだった・・・。 ＜感想＞ 題名からホラー作品だと思い、見始めました。しかし・・・。 確かに、幽霊が出てくるのですが、怖くはありません。 むしろ、幽霊に寄り添った、悲しくてあたたかい物語でした。 それにしても、とてもユニークです。 登場人物は、ほぼ二人だけ。 しかも、夫役のケーシー・アフレックは、シーツをかぶった幽霊姿で、ほとんど顔も姿も隠されたまま！(^_^)。 シーツに開けられた穴が”目”と認識されるのですが、その形がなんとも絶妙で、そこはかとなくコミカルな風情で、怖いどころかむしろ悲しいのかも？！ その状態で、静かに妻を見守り続け、そして、ある思いを遂げようとするのです。 時間を超えて、その場所にたたずむ彼は、いったい何を求めているのか。 現世に思いを残した人が成仏できない感覚は日本人にもよく理解出来るところでしょう。 セリフはほとんどなく、動きも極端に少なく、そのせいで、つい前半はウトウトしてしまい、慌てて巻き戻したりしました。 退屈といえば退屈な映画なのですが、ラストに、ああそうだったのかと納得できる、妙に心に残る作品でした。(2020,07,12)