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「愛人」  藤沢周2000.09.26



愛は、遊戯でしかないのだろうか
性への耽溺と痛切な愛の渇望に切り裂かれた不惑の男と24歳の日常と狂気。(帯より)

作者は、1998年「ブエノスアイレス午前零時」で、第119回芥川賞受賞。
この受賞作も読んだが、これは、妄想の中で生活している老女と、
流行らない旅館に勤めている男との心の交流の物語だった。
そして、この作品は、帯に書いてあるとおりの話(^^;
40歳の小説家が、妻子と別居し、若い愛人との交わりの中で、
更に孤独感を深め、次第に狂気の淵を歩き出す。
主人公が、作中作で書いている、小説、あれは、何なんだろう。
青年の腕に、女の眉毛を置く・・・???文学的すぎて(^^;、よく分からないが、
こんな事を書いているから、この主人公は、あるはずのないものが見えたりするのか、
はたまた、狂気が、忍び寄っているからこそ、このようなものを書くのか・・・??
題名が、題名だけに、SEX描写も、細かく、本の世界に、18禁とか、無いのかなと、思ったりした。