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「睡蓮の長いまどろみ」上下 宮本輝 2001.07.12
母は、暗闇の中で何を見たのかーーー
謎は互いに絡み合いながら、思いがけない展開をとげる
順哉は心地よい泥水につかり、自分の目線と同じ場所にある無数の睡蓮の花や蕾に見入った。
千菜もそうしていた。
はだけた着物が、睡蓮の咲く広大無辺の泥の池によく似合った(帯より)
『蓮は、花と実を同時につけることから、仏教では原因と結果が同時にある意味をさす
「因果倶時(ぐじ)」の比ゆを表す。』そうです。
その考えが、根底にずっと流れているのですが、
時間に追われる私に、理解は、難しかったです。
原因が生じたときには、もう結果が、出来上がっている。ということでしょうか。
突然の女の子の自殺、その自殺した子からの手紙、しつこく付きまとう男、
両親の離婚の原因、様々な謎が、徐々に、とぎほぐされてゆく。
私には、ちょっと苦手な作品でした。
ところで、蓮と、睡蓮の違い知ってますか?