真希は29歳の版画家。 夏の午後、ダンプと衝突する。 気が付くと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。 3時15分。 いつも通りの家、いつも通りの外。 が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。 そしてどんな一日を過ごしても、定刻が来ると一日前の座椅子に戻ってしまう。 ターン。 いつかは帰れるの? それともこのまま・・・・だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。(紹介文より) *** 同じ日の繰り返ししか起こらない毎日・・・。 真希には、前日の記憶があるので、また、同じ日だと言うことを認識できるのだけれど、 これで、記憶さえもなくなったら、それは、普通の日々と同じ事かなと、 これを読んでいて、ふと思いました。 ただ、真希の場合は、生物が、他にいないから、異常な世界だけれど、 これで、今の世界と同じ状態だったら・・・? ひょっとすると、私たちは、毎日同じ日を過ごしているのかも・・・? そんな訳の分からないことを頭に浮かべつつ、読みました。 ラストは、気が付くと、涙が一筋・・・・。 私の読んだ、文庫本では、時間の矛盾点を、作者が、最後に解説していました。
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