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「白い犬とワルツを」 
テリー・ケイ 2001.10.19







長年連れ添った妻に先立たれ、自らも病に侵された老人サムは、
暖かい子供達の思いやりに感謝しながらも一人で余生を生き抜こうとする。
妻の死後、どこからともなく現れた白い犬と寄り添うようにして。
犬は、サム以外の人間の前にはなかなか姿を見せず、声も立てないーーー
真実の愛の姿を美しく爽やかに描いて、痛いほどの感動を与える大人の童話。
あなたには白い犬が見えますか?(紹介文より)

読んでいるうちに、映画「ストレイト・ストーリー」を思い浮かべました。
あの原作も、これも、事実に基づいた話です。
どちらの作品の老人も、暖かい家族や知人に囲まれながらも、
自分の世界を頑なに守りたい、そんな頑固な老人のはなしです。
50年も連れ添った妻が先に逝ってしまった男の悲しさは、私には、はかりしる事が出来ません。
そして、そんな夫を残してゆく妻の気持ちも・・・。
でも、それは、やはり、何かの形として、感じていたい、また、残していきたいものなのではないでしょうか。
ここに出てくる白い犬は、ほんとのところ、ただの犬だったのかもしれません。
でも、その犬を、こんな風に思えるような、人生を送れたら老後も、心豊かに過ごせるのでは、ないかしら。
動物がご主人に寄せる愛情は、純真無垢で、一途で、人の心までを豊かにしてくれるものですから。


これは、映画化され、劇場未公開ながら、NHKで、放映されたことがあるそうです。
ただいま、ビデオと、DVDを発売しているそうです。
これは、私も見てみたいです。