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「片想い」 
東野圭吾 2001.11.04







俺にとって、あいつは女なんだ。あの頃も、そして今も。(帯より)
帝都大アメフト部のOB西脇哲朗は、十年ぶりにかつての女子マネージャー日浦美月に再会し、ある「秘密」を告白される。
過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描くミステリー。(「MARC」データベースより)

考えさせられることの多い話でした。
まず、この、性同一性障害。
最近は、病気と認められたこの障害ですが、これを、障害と名付けること自体が、おかしいという話が中に出てきます。
確かに、そういう、個性を持って生まれたというだけのことなのだから、
ただ単に、少数派だから障害なんだと、一方的に決めつけるのは、おかしいのかもしれないけれど、
それならば、障害という言葉自体が、おかしいということになりは、しないのか・・・? 
これは、私が、ただの傍観者の立場だから、出る言葉なのかもしれないけれど。
考えれば、考えるほど、難しい問題だと思います。
今までの、固定観念を変えていかなければならないのでしょうか?
ただ、こういう人たちが、実際に、存在すると言うこと、そして、その方達の悩みが、とても、深くて、重いということだけは、分かります。
こういう、重い題材を持ったまま、話は、進みますが、最後には、何とも切なくなってしまうところが、やはり、東野さんです。