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「背く子」  大道珠貴 2002.01.17







父母と娘、永遠の反逆!
秋山駿氏絶賛!
九州芸術祭文学賞受賞作家が画期的な視点から描く現代文学の秀作600枚!(出版社の内容紹介より)



読んでて、ほんと、辛かったです。
続けて読むことが出来なくて、何度も途中で止めました。
もう、気分が悪くなるほど(T_T)。
主人公は、3才の女の子、春日。
3才とは思えない、大人びた、かしこい、そして辛口な春日。
そんな彼女の目を通して見た周りの大人たちのこと、子供たちのこと。
特に、両親。最低の大人たちです。
私も、子供の頃のことを思い出しました。
大人に分かってもらえない子供の本当の気持ち。
子供だと思って、自分の思うままに振る舞う大人たち。
自分の家族が、ここに書かれているような、ひどい両親だったわけでは、全然ないのだけれど、
あの頃に感じた、理不尽な怒りや、哀しみが、思い出されて、頭が、クラクラするようでした。
最初の衝撃を乗り越えたら、何とか、最後まで読めました。
徐々に、成長して、あきらめとか、我慢とか、処世法とかを身につけてゆく春日。
それでも、物事はすべて、彼女の考えている、最悪な方向にゆくのです。
最後には、大人を哀れみ、こんなもんだと、開き直る春日です。
こんな春日に、家族の暖かさを知って欲しいと、切実に思いながら読みました。