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「プラナリア」
山本文緒 2002.02.08
乳ガンの手術後、何をするのもかったるい25歳の春香。
この洞窟の出口はどこにある?
働かない彼女たちに現在を映す恋愛小説集
(内容紹介より)
*
- プラナリア
直木賞受賞作です。プラナリアとは、私は勝手に観葉植物かと思っていました(^^;。
実は、切り刻んでも、それがそのまま、再生して増えてゆく生物らしいです。
その単純明快な生命力と、人にあまり注目されることもないようなところで、
ふらふらと生きているところが、彼女を引きつけるのでしょうか。
彼女を雇ってくれた女性がしたような、あからさまなお節介を、私も、たまにしそうになります。
- ネイキッド・・・離婚とともに職を失った泉水は、何をする気もなくなり、ただ、自堕落に生きている・・・
- どこかではないここ・・・パートで深夜働いている主婦の真穂は、高校生の娘のことで、頭を悩ませていた。
- 囚われ人のジレンマ・・・プロポーズされたのに・・・
- あいあるあした・・・離婚歴のある真島が主の居酒屋には、よく当たると評判の手相見がいる・・・
「現代の"無職"をめぐる五つの物語」という、内容紹介もありました。
それを知って、あぁ、そうだったんだと、そのことを初めて認識しました。
なるほど、どうりで、ぷらんぷらんな話です。
といって、何となく、彼女たちの気持ちも分かってしまう私です。
今進んでいる道が、何かの拍子で、横道にそれたら、
この短編に出てくるような女性の一人になりそうな気もします。
ただ、「どこかでないここ」の、主人公だけは、他の女性たちとは違って、
主婦で、家のローンのため、自分の母親のため、夫の父親のため、一生懸命です。
そして、そんな彼女のちょっと、突き放したような、肝の据わったような見方も好きですね。
ネットで調べると、プラナリアが、出てきます。
寄り目でかわいいと言えば言えるのですが・・・・やっぱり、顔がゆがみます(^^;
見てみたい方は、検索してみてね!(^^)