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「夢の封印」   
坂東眞砂子 02.07.17



ほんとうに欲しいものは、なに?
アスファルトの亀裂から噴きこぼれる、情熱と官能。
都会暮らしに倦んだ男女に訪れた、七つの欲望の物語
(帯より)


仕事や恋愛、人生に疲れた人たちが、そっと胸に隠した欲望や夢。いったいそれは、何だったのか・・・?
一時凝っていた坂東眞砂子さんの短編集です。
この人の名前を見ると、すぐにホラーと浮かぶほどのホラーの達人。
死国とか、狗神とか、映画にもなりました。
でも、もちろん、それ以外のジャンルも書かれているわけで、この本も、ホラーではなく、とてもエロティックな恋愛小説になっています。
でもそれは、ぎらぎらした恋愛小説ではなく、なんとなく、紗を通して見たような、夢のような欲望の物語。
7つの短編で、それぞれが、印象深い話ですが、私の心に特に残ったのは、「陽炎」と「陽だまり」・・・
考えてみれば、どちらも、ちょっとホラーっぽいかも知れません。
どうしても、この作家に、ホラーを求めてしまうようです。
また、怖いお話書いてください。