「虚貌」 雫井脩介 02.12.19
完全犯罪への静かな自信が、真犯人の殺意を駆り立てた。 21年前、岐阜県美濃加茂地方で起きた運送会社社長一家殺傷事件は、 従業員の逮捕によって解決したかに見えたが…。 癌に冒されゆく老刑事は最後の事件に命を賭ける。
(「MARC」データベースより)
めちゃめちゃ面白かったです。2段組381ページで、読み応えがありますが、面白くて止まりません。ストーリーがよく練られているし、登場人物の描写も丁寧でわかりやすかったです。
21年前に起こった殺人事件の関係者が次々に殺され、その犯人を病気持ちの刑事が執念で追ってゆく。ひとことで言うと、こうなのですが、それが、なかなか複雑です。 はじめは、登場人物の紹介を兼ねて、それぞれを印象づけるエピソードを綴っていきます。 そして、事件が次々に起こってゆき、その不可解さにますます興味を引かれるのです。
最後に、全てが一つに繋がるのが、すばらしいですね。 結末は、賛否両論あると思いますが、今の時代、これも可なのかもしれません。 題名の意味が、最後にやっと分かりました。
これは、映画になりそうだと思いつつ読んでいたら、来年、ドラマ化(映画化?)されるそうです。やっぱりね〜〜〜(^^)。
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