「十八の夏」 光原百合 03.04.17 本年度最高の感動を呼ぶ癒しの物語。 朝顔、金木犀、ヘリオトロープ、夾竹桃。 四つの花が彩る珠玉の連作ミステリー。 日本推理作家協会賞受賞作。 (帯より) |
日本推理作家協会賞を受賞したのは、表題作の「十八の夏」だそうです。朝顔の出てくるこの話にちなんでか、他の三編の話にも花が出てきます。 とても読みやすく、さわやかな文体で、紹介文のように、まさに癒しの物語でした。好きですね〜、こういう小説(^^)。 ミステリーといっても、そんなにミステリーっぽくありません。ライトミステリーという感じ。 登場人物が、皆、心の通った人間として暖かく描かれていて、とても読後感がいいのです。 やはり一番好きなのは、朝顔の出てくる表題作「十八の夏」です。 川をはさんだ家に住む予備校生と女性とのほのぼのした関係。 彼女の部屋に置かれた朝顔の鉢には、ある意味が込められていた・・・。 「イノセント・デイズ」には、夾竹桃が出てきます。 夾竹桃には驚くような作用があるのですね。知らなかったので、びっくりしました。 切ない話でした。 この作家さんのファンになりそうです。 |