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「迷宮百年の睡魔」
森 博嗣
すべてを彼女は知っている。
すべてを彼女が操っている・・・。
女王ふたたび
待望の書き下ろし長編小説
一夜にして森が消え、周囲が海になってしまった伝説の島イル・サン・ジャック。
ミチルとロイディがこの島の宮殿モン・ロゼを訪れた夜、曼荼羅の中で
首を落とされた僧侶の死体が見つかる。いったい誰が頭を持ち去ったのか。
かつてある街の塔で出会った美しい女王と、ミチルの謎は解かれ、
そして、新たな謎へと引き継がれていく・・・。 (帯より)
「女王の百年密室」
の完璧な続編ですね。前作を読んでいないとチンプンカンプンかもしれません。
私は、前作を三年ほど前に読んだのに、すっかり内容を忘れてしまっていて、ちょっと辛かったです。
でも、読んでいるうちに、何となく思い出してきました。
ミチルとアキラとロイディとデボウ・スホのこと・・・。
再び旅に出たミチルは、またまた謎めいた女王スホに出会うのでした。でも、そのスホは・・・。
訪れた街の大仕掛けな仕組み。いかにも森さんの本、って感じで、ワクワクしてしまいました。
そして、再び起こる不思議な殺人事件・・・。
今回は、ミチルが大変な目に遭います。そして、彼の存在そのものの謎にも迫ります。
ラストは人間とは何なのかという問題にも触れ、またまたこちらの脳みそを攪乱させてくれます(^^;。
読み終わっても、まだ判然としないところもありますが、久しぶりの森ワールドに、心地よく酔わせていただきました。
ロイディがやっぱり欲しいです。でも、今回は、それもちょっと複雑ですが・・・。
この話、まだまだ続編が出来そうな感じですね、というか、ミチルとロイディの会話をもっと聞いていたい(^^)。 (2004.04.01)