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「葉桜の季節に君を想うということ」
歌野晶午  



ひょんなことから霊感商法事件に巻き込まれた
“何でもやってやろう屋”探偵・成瀬将虎。
恋愛あり、活劇ありの物語の行方は?そして炸裂する本格魂。
最後の1ページまで目をはなすな! (帯より)



やられたーー! この本を読んだ人は、みんなそう思うのではないでしょうか。見事です!
さすがに、この年の各種ミステリーベスト作品に選ばれただけのことはあります。

内容は、ちょっと軽いノリの素人探偵物語で、結構分厚い本ですが、すいすいと読めてしまいました。
年代が多少?前後するので、途中、あれ?と思って、前に戻ったことがありました。でも、こんな隠し玉があるなんて、もちろん全然気がつかず、人間の思い込みを見事に逆手に取った仰天小説でした。
ミステリーとしては、明るく、軽い感じで、もうちょっと重めの物が好きな私には、少々物足りなかったのですが、このオチで、それも全然気にならなくなりました。もうすごく単純なのです、私(^^)。
若者からお年寄りまで幅広い読者に喜ばれる本ですね、面白かったです(^^)。

歌野氏の作品は、本格ものに凝っていた時に、読んだことがありますが、ここに来てのこの復活(私にとってのですが)、うれしい限りですね〜(^^)。 (2005.01.26)