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「死神の精度」
伊坂幸太郎
ある時は恋愛小説風に、ある時はロード・ノベル風に…様々なスタイルで語られる、死神の見た6つの人間模様。 (出版社 / 著者からの内容紹介より)
久々にまた伊坂さんの伊坂さんらしい本が読めてうれしかったです。
「死神」って、伊坂さんの文章のクールでユニークというイメージにピッタリです。
伊坂さん流の「死神」とは
・ターゲットの人物の調査をする。
・ターゲットは、8日後に、ほとんどが、病気、自殺以外で死亡する。
・ミュージックが大好き
・人間界のことを分かっているようで、分かっていないようで、分かっている
・死神も神様の末席にいる
などなど。
なんともユニークですね〜。
この本の主人公である「死神」、通称、千葉さんの、言動や行動に、時々、フフッと笑ったり、ニヤリとしたり。たまには、「それじゃあ可哀相じゃん!」と、叫んだりしました。
しかし、一人死ぬ毎に死神が密着調査をするならば、とても多くの死神がいることになるのでは?と思って、ちょっと調べてみると、自殺や、病気以外での不慮の事故での死亡は、意外と少なくて、全体の3.9%。1年間の死亡者数は、約100万人ということなので、3.9万人。ということは、1日に100人が不慮の事故でなくなっているということ。一人に8日間密着するのだから、死神さんは、800人ぐらいいるって事でしょうか。実は、不慮の事故以外にも、死神さんの仕事に該当するかもしれない、その他という項目も22.1%あるので、これも入れてしまったら、大変な数になる・・・かも?計算違いは、ご容赦ください。(資料は「FP murasaki 生命保険解説道場」より)
切なくて思わず、読みながら「それじゃあ可哀相じゃん!」と叫んだのが「恋愛で死神」です。でも、あとで、ちょっとしたフォローが・・・。
他にも、読んでいくと、ラストに、楽しい特典ーーというか結末があって、本当に、楽しめる本でした。人が死ぬ話ばかりなのにね。やっぱりいいなぁ、伊坂さんは〜〜(^^)。 (2007.01.30)