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「螺鈿迷宮」
  海堂尊



「このミス」大賞受賞 『チーム・バチスタの栄光』の新鋭が贈る 最新メディカル・エンターテイメント! バチスタ・スキャンダルから1年半ーー 白鳥(ロジカル・モンスター)の最強の部下”氷姫”、ついに登場! (帯より)


あの「チーム・バチスタの栄光」から、立て続けに本を出した海堂尊。この本は、受賞後第一作である「ナイチンゲールの沈黙」の次に書かれた本なのですが、私は、読む順が逆になってしましました(TT)。まっ、いいかっ!(^^;。

とにかく、出世作、「チーム・バチスタの栄光」がとても面白かったので、期待していました!!
しかし、落ちこぼれ医学生の天馬大吉が、紆余曲折?の末、でんでん虫のような形をした、碧翠院桜宮病院に潜り込むまでの話が面白くないーー!!面白そうに書かれている割には、すべってるーー!というのが、第一印象でした(^^;。

その後、首尾よく?病院に入院してからも、なかなか面白くならず、挫折しかかりました。
後から知ったのですが、この時に出てくる姫宮が、どうやら「ナイチンゲールの沈黙」に、白鳥の助手として名前だけ出てきたらしいですね。そういう経緯を知っていれば、もっと面白くなったのかもしれませんが、それを知らない私には、変なキャラ!というだけで、あまり面白く思えませんでした。

面白くなってきたのは、後半です。碧翠院桜宮病院が、何を行っているかが徐々に分かり、病院長の口から、その全貌が語られるところあたりは、海堂尊の真骨頂ではないでしょうか。
ただ、ミステリーとしては、やっぱりなんだかうやむやな気が・・・。
ラストも、無理矢理という感じで、次につなげてゆきたい気配ばかりが気になりました。

果たして、この後に「ナイチンゲール〜」を読んだら、どんなことになってしまうのでしょうかねぇ・・・(^^;。 (2007.07.24)