「行きずりの街」
志水辰夫
女生徒との恋愛がスキャンダルとなり、都内の名門校を追放された元教師。退職後、郷里で塾講師をしていた彼は、失踪した教え子を捜しに、再び東京へ足と踏み入れた。そこで彼は失踪に自分を追放した学園が関係しているという、意外な事実を知った。十数年前の悪夢が蘇る。過去を清算すべき時が来たことを悟った男は、孤独な闘いに挑んでいった・・・・。日本冒険小説協会大賞受賞作。
(裏表紙より)
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苦手で、あまり読んだことのないハードボイルドを読んでみました。日本冒険小説協会大賞受賞作であり、また、「このミス」1992年度 第1位でもあります。志水辰夫さんという著者も、名前だけは知っていましたが、自分から進んで読む作家さんではないです(^^)。
かつて、理不尽な糾弾を受けて、人生に挫折した塾教師が、あることから、再び事件に巻き込まれ、それは、昔の自分の問題にも波及してゆく・・・。
固く結ばれているはずの人間関係も、ちょっとした綻(ほころ)びから、破綻してしまう、人間のもろさや、弱さを感じる話でした。
そして、暴力。事件に暴力はつきものですが、これが私には辛い・・・(^^;。
痛みには、からきし弱いので、読んでいるだけで、体が、キュッと、防御態勢に入ってしまいます。
苦手なジャンルということもあってか、文章は、少々読みにくく、読むのに、意外と時間がかかってしまいました(^^;。
(2008,03,17)
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