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「スメラギの国」
朱川湊人  




不幸な事故をきっかけに、
猫と人間の凄絶な闘いがはじまった
かけがえのないものを失ったために
最愛のものを守りつづけるために
愛情は狂気にかわる (帯より)



帯にもあるとおり、猫と人間との壮絶な闘いの話です。

いつも、隣で、ごろにゃんと寝転がっている猫たちが、もし、人間に敵意を持ったら・・・。
うちの猫が、こんなにおとなしくて良かったわ〜〜と思いつつ、猫の背中をなでながら読みました。
猫だって、いろいろなことを考えているのかもしれないなとも、思いを馳せながら・・・。

前半は、猫たちに起こったある変化が書かれています。後半は、本当に、もう凄惨の一言。
こんな目にあったら、普通の精神状態では、きっといられませんね。主人公、志郎の気持ちが分かって辛かったです。
私も、いろいろな猫を見てきていますが、敵意を持って、攻撃してくる猫だけは、どうしようもありません。噛まれたり、引っかかれたり、たとえ1匹の猫が相手だとしても、大けがすることがあるだけに、猫との闘いのシーンでは、ドキドキしてしまいました。もし、猫たちが、本気で、しかも集団で人を襲ってきたら、人間なんて、無力ですよーーー。

何匹かの猫の話が描かれていますが、志郎の上司のエピソードでは、思わず泣きそうになりました。
そして、一番好きな猫は、やはりジンゴロー。太りすぎの猫は、成人病?になりやすいのですが、やせっぽちの猫よりも、肌触りがいいし、太っているが故の緩慢な動作も可愛いです(^^)。
スメラギも、見てみたい?!(^^)。 (2008,05,06)