「ジョーカー・ゲーム」
柳広司
スパイ養成学校""D機関""。常人離れした12人の精鋭。彼らを率いるカリスマ結城中佐の悪魔的な魅力。小説の醍醐味を存分に詰め込んだ傑作スパイ・ミステリー。
(内容紹介より)
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昭和12年、結城中佐によって陸軍内に設立されたスパイ養成学校“D機関”関連の、5つの短編が収録されています。
堅苦しい話なのかなと思ったら、全くそんなことはありません。スパイの話って、こうしてみると、ミステリーには、うってつけの素材なんですね。
「ジョーカー・ゲーム」
優秀な・・・というか、超人的なD機関の学生たちにおちょくられる監視役の佐久間陸軍中尉。そして、この機関を発案し、作り上げた結城中佐の謎めいた人となり。このシリーズのつかみとしては、最高です(^^)。
「幽霊 ゴースト」
D機関の第一期生による仕事のお手並み拝見。といったところでしょうか。スパイとは、ここまでやってこそ、スパイたる価値があるのでしょうね〜。
「ロビンソン」
海外での任務の過酷さ。先の先まで読んで教育を施されていた彼ら。もう、唸るしかありません。
「魔都」
当時の上海事情に驚きました。
猥雑な街、上海。そして、人を狂わす街、上海。
「XX」
身近なところで起こる人の死。
その中にも、巧妙な作為があることも。
そして、人の心を持っていては、スパイは務まらないのでしょう。
全て面白かったです。
続編お願いします。
(2009,03,21)
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