「徒然王子」
上・下
島田雅彦
二千年の歴史を駆け抜け日出ずる国へ、ふたたび
逃亡するプリンス、芸人くずれの従者、
ポープレス・ピープル、前世へと誘う
謎の仙人、夭折の記憶師・・・
次々現れる怪人物たち。
来るべきカウンターカルチャー時代を予見する空前絶後の冒険ファンタジー
|
どっかで見た題名だなぁと思ったら、そうそう、朝日新聞に連載されていて、毎日題名を目にしていたのでした(^^)。新聞連載小説って、細切れになってしまうので、最近は、読まなくなりました・・・。
そういえば、島田雅彦さんの本を読むのも初めてです。
もっと社会を見たいと、家出した王子が、外の世界を旅して、いろいろな人の営みを見た後、ついには、自分の前世を体験するという話です。
上下2巻なので読むのにだいぶ時間がかかってしまいました。
はじめは、取っつきにくかったかな〜。
前半は、いろいろな人との出会い。まあ、それなりに面白かったけど、熱中するほどでもなく、ダラダラと読んでしまいました。でも、この部分が、ラストへと繋がるのね。
そして、後半は、テツヒトが、自分の前世を体験するということで、いろいろな時代の話がはじまり、その一つひとつは、面白く読めました。
徒然王子は、いったい何処に行ってしまったの〜〜?という気もするほど、前世の人になりきって・・・。ってことは、彼は、その時代を2回生きたって事でしょうか。それとも思い出しただけ??
で、終盤は・・・。
予想もしないことが起こって・・・(^^;。
話が違うじゃないって気もしましたが、そのために、前半とつながりが生まれるので、これでいいのでしょうか。そして、これで安泰なのでしょうか・・・??
彼が体験したことが、こんなことで、どうやって生かされるのか少々疑問が残りました。
でも、長い長い話をやっと読み終える事が出来て、達成感は感じられました(^^)。
(2009,08,04)
|
|
|
|