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「氷姫  エリカ&パトリック事件簿
カミラ・レックバリ



海辺の古い邸で凍った美しい女の全裸死体が見つかり、小さな町を震撼させた。被害者が少女時代の親友でもあった作家エリカは、幼馴染の刑事パトリックと共に捜査に関わることに。20年以上疎遠だった親友の半生を辿ると、恐るべき素顔が覗く。画家、漁師、富豪・・・町の複雑な人原模様と風土に封印された衝撃の過去が次々明らかになり、更に驚愕の・・・。戦慄と哀感。北欧ミステリの新星、登場! (裏表紙より)



スウェーデン発のミステリーです。
最初は、どこの国の小説か、特には、気にしていなかったのですが、名前とか地名に馴染みがなくて、しかも読みにくくて、少々戸惑いました。スウェーデンなら、しょうがないですね(^^)。
しかし、それらのことも、内容の面白さの前には、些末なこと。
その内、全く気にせずに、読み進んでゆけるようになってゆきました。
スウェーデンらしく、IKEAが出てきたりもして、あぁ、スウェーデンねぇ〜と、納得したり(^^)。

センセーショナルな全裸死体が、発見されて、被害者の人間関係が、徐々に明らかになってゆきます。
被害者のかつての親友エリカが、死体発見に関わったことから、彼女の周りの事情も描かれます。
人が一人生きる・・・生きてきた・・・ということは、いろいろなことが、その間にあるわけですが、
それらのことが、悲劇的なことも、幸せなことも、全部含めて、全てが細やかに、そして魅力的に書かれています。
たくさんの人が登場しますが、彼らもいろいろな意味で魅力的、もしくは、興味深い人々ばかり。
彼らの人生の歴史も感じることの出来る小説でした。

スウェーデンという国は、あまり馴染みがないのですが、解説を読むと、ミステリー大国だそうで、書店には、一般書と同じぐらいの量のたくさんのミステリー小説が並んでいるとのこと。
本書は、人口900万人のスウェーデンにおいて、ミリオンセラーを達成したというのですから、すごいですよね〜〜。
しかし、それもうなずける面白さでした。

日本では、著者の作品は本書だけしか出版されていないようですが、本国では、続編が次々と出版されているようです。
是非、日本でも、出版して欲しいです。

また、フランスでは、映画化も進行中とのこと。脚本不足のハリウッドが目を付けるのも、早晩のような気がします。
キャストは誰がいいかな〜〜(^^)。・・・ケイト・ベッキンセール&ジョン・キューザックとか?ミシェル・モナハン&ジェームズ・マカヴォイとか??・・・ (2009,10,21)