1665年9月、カリブ海のジャマイカ。ジャマイカはイギリスの植民地だが、まわりをスペインの植民地に囲まれている。ジャマイカの総督は、財宝を運ぶスペイン船を襲撃して財宝を奪う私掠行為を推進し、このためポート・ロイヤルの町は繁栄をきわめているが、無法者たちであふれている。ある日、私掠船の船長ハンターは総督からスペインの財宝船の情報を知らされる。財宝船は、スペイン領の島マタンセロスに停泊しているという。マタンセロスは難攻不落の要塞島で、守備隊数百人、大砲12門を備えている。司令官は、残酷なことで悪名高いカサーリャという男だ。ハンターは、マタンセロス島をよく知る人物から島の地理を聞き、襲撃に必要な一騎当千の人材を集めてまわる。参加することになったのは、天才的な航海士、火薬の専門家、怪力の巨漢、驚異的な視力を持つ男装の麗人、カリブ海一の冷酷な殺し屋の5人。ハンターは、敵の意表をつく上陸作戦を立て、彼らのほか60名の船乗りらとともに、特殊な装備を持って、出航する。だが、行く手には思わぬ難関が次々と待ち受けていた! 急逝した巨匠のパソコンの中から発見された遺作。波瀾に満ちた展開で描く大冒険小説。
(表紙折り返しより)
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