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「屋上ミサイル」
   
山下貴光



大統領がテロ組織に拉致監禁されるという大事件がアメリカで発生していたもののーー日本の高校生たちにとって、それは遠い国の出来事だった。それよりも、もっと重要なことがある。例えば、校舎の屋上でスケッチをすることだとか。 美術の課題のため、屋上にのぼった高校二年生の辻尾アカネ。そこで、リーゼント頭の不良・国重嘉人や、願掛けのため言葉を封印した沢木淳之介、自殺願望を持つ平原啓太と知り合う。屋上への愛情が共通しているということから、国重の強引な提案で”屋上部を結成することになった四人。屋上の平和を守るため、通行人を襲う罰神様騒動、陸上部のマドンナ・ストーカー事件、殺し屋との遭遇などに巻き込まれることになる。それらはすべて、ひとつの事件に繋がっていた!” (表紙折り返しより)




『このミステリーがすごい!』大賞 2009年第7回大賞受賞作です。
この年は、柚月裕子氏の「臨床真理」とのダブル受賞となりました。

偶然、高校の屋上に集まった高校生たちが遭遇する、様々な事件。
彼らは、東京消滅の危機のまっただ中で、その事件とどう向き合ってゆくのか?!
みたいな感じの小説でした(^^)。

読みながら、あまり魅力を感じることが出来ず、
ひたすらダラダラと読んでしまいました。
せっかくの力作、申し訳ない・・・(^^;。

でも、どのキャラも、魅力的でなくて、誰にも感情移入できなかったです。
起こった事件も、イマイチ・・・かな。

きっと私の体調が悪かったに違いありません(^^;。

唯一面白いキャラだったのは、殺し屋。
彼が出てくると、一気に読む速度が速まりました(^^)。

選評には、伊坂幸太郎との相似点が挙げられていましたが、
会話とか、一点集中型結末とか、確かに似ていて、
読みながら似てる!!と思いました。
でも、伊坂作品ならば、読みながら感じるワクワク感を、この作品の場合、全く感じかなったのが致命的です。

ライトノベル的にライトに読むには、ちょうどいいかもですけど、
時間を削って読む本ではなかったような気がします。

まあ、私自身が、主人公の年代から遠く離れてしまったから・・・と言われたら、それまでですけど・・・(^^;。 (2010,03,17)