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「デパートへ行こう!」
真保裕一   
   

 
所持金143円、全てを失った男は、深夜のデパートにうずくまっていた。そこは男にとつて、家族との幸せな記憶がいっぱい詰まった、大切な場所だった。が、その夜、誰もいないはずの店内の暗がりから、次々と人の気配が立ち上がってきて―。一条の光を求めてデパートに集まった人々が、一夜の騒動を巻き起こす。名作『ホワイトアウト』を超える、緊張感あふれる大展開。 (「BOOK」データベースより)



デパートに行って買い物しよう!という話(それってどんなん??(^^;)かと思ったら、
デパートが閉店した後に始まる一夜の物語でした。

群像劇・・・ってことになるのかな。
普通なら、静まりかえった閉店後のデパートが、この日ばかりは、
それぞれに思惑(おもわく)を持った訳ありな人たちが、訳ありな行動を起こすのです。

それも、照明が落とされ、防犯カメラも切られ、トイレにもシャッターが降りた中ですよ〜。

みんな真剣なんだけど、ちょっと滑稽で、読みながら、くくっと笑ってしまう所も、多々あり。

ただ、登場人物が多くて、キャラ的にかぶる人もいたりして、それを頭の中で整理するのが大変。
そして、それぞれの人が、今どこにいるのか??を把握するのも、これまた大変(^^;。

でも、ラストに向かって、話が収束してゆくところは、とっても小気味よかったです。

この話は、映像化した方が、わかりやすくて面白いかも。
いろんなタイプの人物が登場するしね〜〜。
ただ、舞台となるのが、暗闇なので、そこら辺の見せ方が、難しいかな。 (2010,09,03)