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「ラットマン」
道尾秀介
注目を集めてきた新鋭が、ついに到達した最高傑作
焦燥。倦怠。狂おしい嫉妬。猜疑。謎に包まれた死。
ようこそ。ここが、青春の終わりだ。
結成14年のアマチュアロックバンドが
練習中のスタジオで遭遇した
不可解な事件。
浮かび上がるメンバーの過去と現実、
そして未来。
亡くすということ。
失うということ。
胸に迫る鋭利なロマンティシズム。
注目の俊英・道尾秀介の、
鮮烈なるマスターピース。 (帯より)
やっぱり道尾さんの作品はいいですね〜。
執筆順を無視して読むことになってしまっているのですが、
この作品は、2008年出版です。
デビュー作の
「背の眼」
を読んで、最初のうちは、道尾さんは、ホラー作家なのかなと漠然と思ってしまったのですが、
ホラーよりも、こういう、ちょっとした人間の心の機微を描いた作品の方が、格段にいいですね〜〜。
この作品は、主人公が幼い頃から、口にすることが出来ずに、ずっと胸に秘めてきたことが、大きく関わってくる物語です。
切なくも、恐ろしいその秘密とは・・・。
大きなどんでん返しがありますが、ちょっとやり過ぎかなぁと、苦笑いしながら読んでいたのですが、
ラストはさらなる驚きの結末が・・・。
やっぱり、道尾さんは、すごいです!
きれいにまとまって、心のモヤモヤも消える思いがしました。
やっぱり、この方の作品は、きちんと読んでいかなければ・・・。
まだ、穴の開いたような読み方なので、どんな作品を読めるのか、楽しみです。 (2010,09,10)