「パスタマシーンの幽霊」
川上弘美
「クウネル」の人気連載―深々と心にしみる短篇小説集。
(「BOOK」データベースより)
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大好きだったり、時には、苦手だったりの川上弘美さんですが、
この短編集は、大大大好きです(^^)。
ほんの短いお話が、22編収められているのですが、
最初の「海石(いくり)」から引き込まれました。
ふりがなが振ってないと読めない題名に不安を覚えながら読み始めたのですが、
このナニモノとも知れぬ生き物が、とても魅力的なのでした。
とても淡々としていながら、生き生きとしていて、そしてもちろん不思議で・・・。
あぁ、いいなぁ〜〜。
その他も、ずっと素敵な作品ばかりが並んでいて、川上さんの才能にしびれてしまいます(^^)。
表題作の「パスタマシーン〜の幽霊」の魅力的なおばあちゃん、ちょっと切ない「富士山」、蕪の煮物が突然食べたくなる「かぶ」、なんだかほほえましい「やっとこ」、ちょっと寂しい「少し曇った朝」、ほんわかして、かつブイヤベースが食べたくなる「ブイヤベースとブーリード」。
そして、ちょっとしたシリーズ化していたロボコックルの山口さん。いいよね〜〜(^^)。
どれもこれも、短編ならではの、濃い内容が詰まっていながら、なおかつ暑苦しくない作品たちでした。
すばらしい!
(2010,09,22)
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