「ジェノサイド」
高野和明
急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。創薬化学を専攻する大学院生・古賀研人は、その不可解な遺書を手掛かりに、隠されていた私設実験室に辿り着く。ウイルス学者だった父は、そこで何を研究しようとしていたのか。同じ頃、特殊部隊出身の傭兵、ジョナサン・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、ある極秘の依頼を引き受けた。暗殺任務と思しき詳細不明の作戦。事前に明かされたのは、「人類全体に奉仕する仕事」ということだけだった。イエーガーは暗殺チームの一員となり、戦争状態にあるコンゴのジャングル地帯に潜入するが…。
(「BOOK」データベースより)
題名には、少々抵抗がありましたが、読み始めると、面白くて、久しぶりに、のめり込んで読みました。
それもそのはず、2012年の「このミステリーがすごい!」では、第1位!!パチパチパチ!!
直木賞の候補作にもなったそうです。
プロローグは、アメリカ大統領の日課から始まり、その後、イラクの最前線で戦う兵士の話にスイッチし、そして、日本の学生へと話が移ってゆきます。
もう、ここらあたりから、まだ、どんな話か分からないなりに、スケールの大きさを感じて、ワクワクしてしまいました。
アメリカが震撼する「ハインズマン・リポート」とは?
難病に苦しむ子供を持つ傭兵が向かった先には、いったい何があるのか。
日本の学生が巻き込まれた事件の真相は?
謎が、謎を呼び、そして、徐々にそれらが解き明かされてゆく過程を読む楽しさが満喫できます。
私には、考えつきもしなかったことが、描き出され、
もし、そんな事が起きたら・・・と考えさせられました。
やっぱり、そんな時、時の権力者は、そういう行動に出てしまうのでしょうか??
政治的、軍事的、薬学的な、専門用語が、飛び交うので、それらを理解しながら読み進むのは、大変でしたが、その大変さを上回る面白さがありました。
政治的な話は、現実とリンクしつつ、戦闘シーンは、壮絶。薬学は、分からないなりに、パズルのような面白さがありました。
様々な面白さの詰まったストーリーです。
もし映像化するなら、ハリウッドで、莫大な制作費をかけて作って欲しいですね〜。
キャストも考えました。
ジョナサン・イエーガーはジェラルド・バトラーとか、ヒュー・ジャックマンとか。何しろ傭兵だから、筋肉もりもりな人!(^^)。
古賀研人は森山未來とかね。
ピアースは、老人だけど、結構頑張ってもらわなくちゃならないから、ハリソン・フォードとか(^^)。
わ〜、想像するだけで、楽しいわ〜(^^)。
(2012,01,24)
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